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30秒で先に分ける
営業しかない、と思う前に経験を5つに分ける
全部をきれいに書く必要はありません。まずは別職種でも使える材料だけ拾います。
- 顧客対応: 問い合わせ、商談、クレーム対応
- 提案: 相手に合わせて説明や資料を変えた経験
- 調整: 社内外との連絡、納期、契約、トラブル対応
営業を辞めたいと思った時、「自分には営業しかない」と感じる人は多いです。
でも、営業経験は売上だけではありません。ヒアリング、提案、調整、数字管理、トラブル対応など、別職種でも使える経験があります。
この記事では、転職前に営業経験を棚卸しする方法を整理します。
営業経験の棚卸しとは
営業経験の棚卸しとは、売上や受注だけでなく、顧客対応、課題整理、提案、数字管理、社内調整、トラブル対応を、次の仕事で伝わる言葉に分け直すことです。
まず担当していた営業を分ける
- 法人営業か個人営業か
- 新規開拓か既存営業か
- 外回りかオンライン中心か
- 有形商材か無形商材か
- 単価は高いか低いか
- 短期決裁か長期検討か
同じ営業でも、中身はかなり違います。まず自分が何をしていたのかを分けてください。
棚卸しシート(この表を埋めるだけ)
ノートやスマホのメモに、この8項目をそのまま書き写して埋めてください。きれいな文章にする必要はありません。単語の箇条書きで十分です。
| 項目 | 書き出すこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 担当顧客 | 誰に売っていたか | 個人宅、店舗、販売パートナー |
| 商材 | 何を売っていたか(ジャンルでよい) | 通信サービス、プラン変更、追加オプション |
| 1日の行動 | 訪問件数、電話件数、移動時間 | 訪問15件、移動2時間、事務処理1時間 |
| 成果が出た場面 | 数字が伸びた時に何をしていたか | 断られた理由をメモして翌月の話し方を変えた |
| クレーム・トラブル対応 | 怒っている相手にどう対応したか | 不満を先に全部聞いてから、できる対応を提示した |
| 社内調整 | 誰と誰の間に立ったか | 顧客の要望を工事日程・サポート部署と調整した |
| 数字管理 | 何の数字を見て行動を変えたか | アポ率から逆算して声かけ数を決めた |
| もう避けたいこと | 次の仕事で繰り返したくないもの | 飛び込み、月末の追い込み、休日の連絡 |
最後の「もう避けたいこと」まで書くのがポイントです。強みの整理と同じくらい、避けたい条件の言語化が転職の失敗を減らします。
職務経歴書に使える経験
顧客対応
問い合わせ対応、商談、クレーム対応、既存顧客フォローは、別職種でも評価されます。
ヒアリング
相手の課題を聞き出した経験は、カスタマーサクセス、採用、マーケティング、サポート職にもつながります。
提案
相手に合わせて説明を変えた経験、資料を作った経験、導入後のメリットを伝えた経験は強みになります。
数字管理
売上、件数、受注率、アポ数などを見て行動を変えた経験は、数字を扱う仕事で使えます。
社内調整
納期、在庫、見積、契約、サポート部署との調整も立派な経験です。
言い換え例
- テレアポをしていた: 見込み顧客との初回接点を作っていた
- 外回りをしていた: 顧客先で課題を聞き、提案につなげていた
- クレーム対応をしていた: 顧客不満を整理し、社内調整で解決していた
- ノルマ管理をしていた: 目標から逆算して行動量を管理していた
- 資料作成をしていた: 顧客向け提案資料を作成していた
大事なのは、「営業を辞めたい」ではなく、「営業で得た経験を次にどう使うか」を見せることです。
職務経歴書にそのまま使える例文
棚卸しした材料は、応募する職種に合わせて主語を変えます。同じ経験でも、見せる面で評価が変わります。
営業事務・サポート職向け
営業として受注後の見積作成、契約書類の準備、納期・工事日程の社内調整まで一貫して担当しました。顧客と社内部署の間に立ち、行き違いによるクレームを未然に防ぐ連絡体制を作った経験があります。
カスタマーサクセス・既存顧客対応職向け
既存のお客様への点検・プラン見直し提案を担当し、解約の相談をいただいた際は、不満点を整理したうえで利用状況に合う代替案を提示してきました。「売る」より先に「困りごとを聞く」ことを重視した提案で、継続利用につなげた経験があります。
IT・数字を扱う職種向け
月次目標をアポ率・成約率に分解し、行動量を逆算して計画する運用を続けてきました。断られた理由を記録・分類して翌月のアプローチを変えるなど、数字と記録に基づいて行動を改善した経験があります。
例文はあくまで型です。棚卸しシートで書き出した自分の事実に置き換えてから使ってください。事実と違う経歴を書くのは、面接で必ず苦しくなります。
まだどの職種が合うか分からない人は、適職診断で働き方の傾向を見ておくのも一つです。
運営者メモ
私の営業経験を振り返ると、「売った」時間と同じくらい、売った後の仕事をしていました。契約後のフォロー、クレーム後の関係修復、販売店の顧客満足度を上げる支援。当時は全部「営業の一部」だと思っていましたが、書き出してみると、別職種でそのまま通用する経験でした。「営業しかやってない」と思っている人ほど、書き出すと売る以外の部品が出てきます。
棚卸しは転職エージェント任せにしない
転職エージェントに相談すれば職務経歴書を見てもらえます。ただ、材料が何もない状態で丸投げすると、営業求人に寄せた見せ方になりやすいです。
先に自分で、担当顧客、商材、提案資料、社内調整、クレーム対応、数字管理、改善したことを書き出しておきましょう。そのうえで相談すれば、営業以外の職種へ移す言い換えを作りやすくなります。
棚卸しした内容は、転職エージェントに見せるだけでなく、応募先を選ぶ基準にもなります。自分が得意だった仕事と、もう避けたい仕事を分けておくと、求人を見た時の迷いが減ります。
よくある質問
棚卸しはどのくらい時間をかけるべきですか?
最初は30分で十分です。この記事の8項目シートを単語の箇条書きで埋めて、後から思い出したことを足していく方が、最初から完璧を目指すより続きます。
実績と呼べる数字がありません。それでも棚卸しできますか?
できます。表彰や達成率だけが実績ではありません。クレームをどう収めたか、社内の誰と何を調整したか、断られた後に何を変えたか。行動の事実は全部材料になります。
棚卸しした内容は、そのまま職務経歴書に書けばいいですか?
そのままではなく、応募する職種に合わせて見せる面を変えます。同じ経験でも、事務職には調整力、サポート職には対応力、数字を扱う職種には改善の記録として見せる方が伝わります。
まとめ
営業経験は、売上だけではありません。
顧客対応、ヒアリング、提案、数字管理、社内調整、トラブル対応。これらを棚卸しすると、営業以外の仕事につながる強みが見えます。
